MANABOOYAのNIROです。
近年Webの発達によりBtoB商材の推進の主流が、営業からマーケティングに変化しつつあります。
今回はなぜそのようなことが起きているのかを見ていきたいと思います。
なぜWebマーケティングが重要なのか
BtoB商材はtoCと比較して検討期間が長く、営業マンによるナーチャリングの必要があることから、営業主体で売り上げを増加させて来た会社がほとんどではないでしょうか。
近年、特にコロナ禍を経て顧客側が変化しており、その変化に伴い「営業主体」から「Webマーケティング主体」に変化しつつあります。
何が変わってきたのでしょうか。以下にまとめましたので、一緒に見ていきましょう。
顧客の情報収集の変化
大きく変化しているのは、顧客の製品・サービスの情報探索の手法です。
2015年と2023年の情報源の変化をまとめました。
コロナ禍でテレワークが増加したこともあり、展示会や研修などのオフラインでの接点は2015年と比較し41.1%減少、テレビやラジオも32.4%減少するなど、以前は主流だったオフラインでの情報探索が減少していることがわかります。
逆に「企業のWebサイト」は10.7%増加、新に「Web上での口コミ」「企業発信のSNS」など昔はなかったオンラインの情報源から情報収集している顧客が増加しています。
オフラインの合計は減少し、オンラインの合計は増加してますね。
営業主体だと売り上げが上がりづらい?
以前の主流な営業スタイルは、電話や飛び込みなどで営業マンがアポイントを取り、悩み事をヒアリング、場合によっては技術員と訪問し商談を進めるスタイルでした。
だが現在は、オフラインでの情報収集が減少し、オンラインでの情報収集が増加しており、顧客は営業マンに会う前にオンライン上で情報収集を終えており、自ら選択して営業や技術員からの説明を受け情報収集するスタイルと変化している。
【旧来】テレアポ・飛び込み・手紙・展示会など
【現在】Web広告・SEO・企業発信のSNS・ウェビナー・ホワイトペーパーなど
【旧来】架電や訪問によるフォロー
【現在】メルマガによるお役立ちコンテンツ・ウェビナーなど
【旧来】訪問して契約・ 訪問して技術指導など
【現在】Webで契約・デモ動画・活用事例集・Webでの使い方指導など
そのため、オンライン上で接点を持たないと営業マンがアポを取ることすら難しくなってきている。(既に絶対的な知名度がある場合を除いて)
- 顧客の情報収集はオフラインからオンラインに移行している。
- 顧客は営業マンに会う前にオンラインでの情報収集を終えている。
- Webでの接点を持たないとアポすら取れなくなってきている。
次の章では、Webでの接点を作るWebマーケティングとは何かについて説明していきます。
Webマーケティングのメリットデメリット
オフラインでの顧客接点が増加している一方で、オフラインや旧来の営業主体の方法が良い場合もあります。
以下に旧来の営業やオフラインでのアプローチと、Webマーケティングの違いをまとめました。
この表を参考に、自社の経営資源やサービスの内容などをもとに判断することをお勧めします。
項目 | オフライン・営業 | Webマーケティング |
リーチ数 | 少ない | 多い |
費用 | 高い (オフラインセミナーや展示会などは高額) | (低コストで始めることが可能) | 低い
変化への 対応 | 難しい (高額であるため施策の頻度が低く、変化への対応も遅くなりがち) | (素早いPDCAを回すことが可能。) | 早い
難易度 | 過去からの知見があり、従来通りのやり方を踏襲することは比較的容易。 | 取り組みを始める際にハードルがある。 |
効果が出るまでの時間 | (リーチする層が合っていれば、その場でアポを取ることもできるため早い。) | 早い時間がかかる場合もある (コンテンツを用意したり、認知醸成から始めると結果が出るまでに一定の時間がかかる) |
商材との 相性 | 地域限定・大企業向け商材は相性が良い場合もある。 | 中小規模の企業に相性がよく、やり方によっては大企業向けにも効果を発揮。 |
データ分析 | しずらい | しやすい |
自動化 | しずらい | しやすい |
メリット①:リーチ数が多い
まずはなんといってもリーチ数が多いことがメリットと言えるでしょう。
そもそもtoBのため見込みのある顧客が少ないため、見込のある顧客セグメントに広くアプローチできるのはメリットと言えるでしょう。
また、媒体によりますがセグメントを細かく設定して配信するこが可能です。
メリット②:費用が安価
Web広告であれば極端に言えば1,000円でも実施することができるなど、少額から実施をすることが可能です。
展示会やオフラインのセミナーに出展するなどよりも費用を抑えて実施することが可能です。
また、配信するセグメントを見込層に絞ることで効率を上げることが可能で、費用対効果も良いと言えるでしょう。
メリット③:変化に対し柔軟
Web施策は費用が安価に配信できることから、PDCAを回しやすく、環境の変化にも対応しやすいのが特徴です。
また、クリエイティブの検証などもオンライ施策での方が実施がしやすく、変化の早い現在に対応するにはとても重要な内容だと思います。
デメリット①:実施に対しハードルがある場合がある
各社の状況にもよりますが、今まで営業主体だった会社が、マーケティングに力を入れる際には、社内の反発が少なからず予想されます。
実際、多くの企業でマーケティングと営業での衝突が少なくない話を聞きます。こういったことを避けるため、経営者として組織の体制を変革するなどが必要になるでしょう。
デメリット②:成果が出るまでに時間がかかることがある
マーケティングは初動の実績が出るまでに一定の時間を要すことが多いです。
認知の醸成ができていない状況だとなかなかリードの獲得に至らないためです。この点で営業側から煙たがられてしまったり、経営サイドから予算圧縮されてしまったりということがあります。
こういったことを避けるため、いち早く成果を上げる必要があり、そのためにリード獲得に最も近い顧客層へのアプローチから始めると良いでしょう。
セグメント | 概要 |
---|---|
明確層 | 課題を認識しており、いくつかのブランドでの導入を検討している。 |
顕在層 | 課題を認識しており、複数サービスを比較検討している。 |
準顕在層 | 課題を認識しているが、解決策を認知していない。 |
潜在層 | 課題を認識していない。 |
明確層からアプローチしましょう。余裕があれば、準顕在層などの潜在層よりにもアプローチし第一想起を増やしましょう。
各ファネル別の施策を詳しく解説した記事は以下から。
まとめ
- Webの発展に伴い、営業マンより前にWebでの情報検索をすることが主流となっている。
- Webにて接点を持たないとリードの獲得が難しい。
- Webマーケを始める際は、経営サイドのトップダウンでの実施と組織変革があると進めやすい。
- 成果を早く出すため、確度の高い明確層からアプローチを開始する。
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