ファネルとは
ファネルとは「漏斗」を意味する単語であり、マーケティングにおいては「パーチェスモデル(下図)」などが有名。
認知⇨興味・関心⇨比較・検討⇨導入とフェーズが導入に近づくにつれてボリュームが減少していくことを可視化している。
このファネルはtoC商材には当てはまることが多いが、BtoB商材では少し変化する。
BtoBのファネルとは
「toB」のファネルは以下のようになると私は考えます。
「toC」と比較してファネルの層が多くなっていることや、商談が増えていることが特徴となっています。
- 潜在層:ニーズの絶対数が少ないため、まだニーズが顕在化していない層に対してもアプローチし、第一想起をしてもらうことが重要となる。
- 商 談:toCと明確に分かれるポイント。導入までの意思決定に対し、複数人が関与しており、リードの獲得から商談を経て導入に至る。
営業とマーケティング部門が分かれていることが多いため、マーケティングの仕事は商談のアポイントを取ってくることが目的となる。
「toC商材」と異なり、「導入」の前に「商談」があるため、受注率が低いと導入の費用対効果が悪くなってしまう。そんため、「toB商材」のマーケターは、質の高いアポイントを獲得しなくてはならない。
そのためには、各ファネルで顧客と適切に接触することで自社サービスを第一想起してもらい、受注率の高いリードの数を確保するようにしたい。
ファネルごとの具体的なチャネル
「toB」では、導入をするまでに、複数の決済をとる必要があり、その過程において必要な情報が異なる。
準顕在層では、課題を解決するために何が必要かを調べているタイミングのため、解決策にフォーカスを当てた資料が必要となる。この段階で自社の営業資料や導入事例は不要である。
一方、顕在層では解決策をある程度絞り込み、比較をしている段階のため、営業資料や具体的な導入事例資料などを見てもらうことでより他サービスと差別化を図る必要がある。
各ファネルの顧客の状況に合わせたチャネル・配布物を見極めることが大切です。
取り組む順番
Webマーケティングを始めようとする際、まずは少額からスタートすることもあると思います。
その時にいきなり潜在層向けの施策を初めてしまうと、効果があったのかどうかもわからず検証する前に施策が打ち切りになってしまうなどが考えられます。
まずは商談数の増加に最も近いファネルへのアプローチから改善していくのが良いでしょう。
- SEOページのCVR改善:まずは受け皿となるページの改善を図り、これからの施策の効率を改善することが重要
- 検索広告(指名):指名ワードは他社にとってもニーズが顕在化されている美味しいキーワード。そのため、指名ワードを検索した顧客が他社に流出することを防止するためにも出稿しておきたい。
- 潜在層には課題を顕在化させるようなコンテンツ、準顕在層向けには課題解決をサポートするコンテンツ、顕在層には導入事例や自社サービスの詳細資料など、社内決済などをサポートするコンテンツを容易し、スムーズにフェーズを明確層にまで進行できるようにしておく。
- 全体の母数を増やすべく、課題が顕在化している層へのアプローチを強化し、比較検討の母数を増加させる。
- 顕在化したタイミングでアプローチを増やすことで、第一想起される割合を増加させる。
- 課題が顕在化していない層に対しアプローチすることで、継続的な顧客を創出。
- 顧客の課題顕在化のタイミングで接点を持つことで、第一想起をより強固にする。
自社の状況によって順番はことなる場合もあるが、まずはファネルの一番商談に近いところをアプローチすることをお勧めします。
まとめ
- 「toB」のファネルは「toC」と比較して多い。
- 検討期間が長く意思決定に絡む人数も多いことから、各ファネルに必要なコンテンツが異なる。
- はじめは商談に最も近い部分から施策開始するのがお勧め。
- 継続的な拡大のために潜在層へのアプローチにより、第一想起を獲得していくことも大事。
コメント